ヤングマガジン連載中!
2019年 アニメ化決定!
『手品先輩』第83話のネタバレ!
その1 ハグした先輩
その日、斑は誰もいない教室で立ち尽くしていた。
というのも図書館で本に集中しすぎて避難訓練を忘れていたからである。
「集団行動をすると何故か一匹ハグしてしまう現象」、これはヒト社会においても例外ではない。
そしてハグレ者には不幸が降りかかるのがこの世の常である。
ふと窓の方を見ると、人影が。その人物は斑を見ると、ニタァ…と笑った。
そう、手品先輩だ。
「おやおや奇遇だなあ~~斑さんも私と同…避けた…」
その2 追いついた先輩
「良かった☆ 私、斑さんに話したいことがあって…」
「奇術部長、避難訓練の『おかし』を知ってるカ?」斑は手品先輩に問いかける。
「ああアレ『お』さない、『か』けない…」
「『喋らない!』。私について来るなら黙っていてくれ」
「承知! ではこのハンカチを」
「そうだな避難訓練はハンカチを口に当てて…ん?」
要求を無視して話し続ける先輩。それに乗せられる斑。
「出来た~~! いま見てた!?」
そこには見事に結ばれたハンカチが。
どう扱えばいいのかわからない、この人。
助けて助手君、と思う斑。
その頃の助手。彼は級友と話していた。
「あの雲うんこみたいだな…」
「ソフトクリームでしょ」
その3 つい先輩
「次こそ見ててー。この黄色いハンカチがぬぬぬぬ~~!? にっ2枚に増えました? あれ?」
「~~~!」
先輩のつたない手品を見ていて我慢ができなくなった斑、先輩にアドバイスする。
「結果を出すには準備をしっかりしないト! 袖のハンカチが見えてるぞ!」
「あ」気づく先輩。
「一度貸してくれ。ハンカチを動かしつつ…もう一枚取り出して素早く隠す!」
斑のマジックは見事に成功した。
「すごーい!」
「まったく…何なら今までの全て頭から説明しても?」
余計な世話を焼こうとするが、奇術部部長なだけあって、それは断る。
「斑さん…分かってても声に出して言うのは野暮よ」
「ああつい…専門外がとやかく言い過ぎたか」
すると、先輩は小声で斑にささやく。
「だから小声で私にだけ! コツ教えてくれる?」
「プライドとかは無いんだ…」
その4 仕組んだ先輩
「では最後にもう1枚。この『運命のハンカチ』は私の意図を介さず結ばれます。その証拠に手は両端を組んだまま…」
『運命で結ばれる赤いハンカチ』のやり方
① 「ハンカチの両端を持ったまま結びます」と言い、手を交差させハンカチを持ちます。
② そのまま胸を戻すとなんと! ハンカチが結ばれます。
簡単なのになんだか不思議!
「そしてこのマジックが成功したら、斑さんには奇術部の文化祭に参加していただきまーす♪」
突然勝手な事を言い出す先輩。
「え、何言ってんの?」
「絶対参加させるわよ! このために図書室から尾行してたんだから」
ふふ…と舌なめずりする先輩。
「どこが運命!? 私を変態部に巻き込まないでくれる!?」
が、しかし…
「運命は自ら掴み取るもの!」
先輩はいつの間にか斑のスカートを結んでめくりあげていた。
「放せスカート巻き込んでる!!」
勧誘失敗である。
「やってられん、早く皆と合流するぞ」
そう言って、先輩をズルズル引きずって廊下を歩いていく斑。
そう、こうしている間にも随分時間が経ってしまっているのだ。
「折角だしゆっくりしていっていんじゃない? 息抜き大事よ?」
「1秒でも早くアンタから離れたいの!」
しかし、外では…
「斑ーー」
「斑さーん!」
「いたら返事しろ~~!!」
斑への必至の呼びかけが続いていた。
「うわ出づらい」
次の授業までゆっくりした。
『手品先輩』第84話のネタバレ!
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