前回(6話)のあらすじ
不思議な洋館に住む、
顔のないシャドー一族と、
世話係の“生き人形”たち。
彼らが織りなす、
摩訶不思議な日常とは…?
【シャドーハウス】第6話のネタバレ&あらすじ
鏡
私はあなたの鏡。あなたは私の・・・?
灰色のない、摩訶不思議な‘‘日常‘‘。
これは、得体の知れない『影の一族』と、世話係『生き人形』の、とても怪奇なお話。
シャドー家の方は顔が見えません
だから私のような生き人形が「顔」の役割を果たすようです
「お掃除終わりました!」
「だいぶ効率的になってきたわね。ずいぶん汚れたようだから着替えて洗ってらっしゃい。お茶にしましょう」
「ご一緒していいんですか!?すぐ用意します」
ドタタッ
ぽーいぽーい
バシャ~
ごしっ
チラッ
「きれいきれい!」
「もうすぐ用意ができますよ!」
「エミリコ鏡で見える部分しか洗ってないでしょう」
「え!?」
パチンっ
「ご・・・ごめんなさい」
「こっちへ来なさい。拭いてあげる」
「私たちはまだ『お披露目』前だからいいけど、これからは気をつけてちょうだい」
「あの・・・シャドー家の方にはみんな私のような『生き人形』がついているのですか?」
「タイミングは皆それぞれだけど『生き人形』がついたら成人として認められるわ」
「そうなんですね・・・」
「このままでお披露目されたら恥をかかせてしまいますね」
「私は不良品なんでしょうか。ケイト様は清楚で素敵で私とはまるで違います。私は美しくなれますか・・・?」
「見た目を女の子らしくしてあげることはできるわ。私身支度は得意なのよ。ここに座って」
「え・・・いやごめんなさい。忘れて下さい。いいんですそこまでケイト様にして頂かなくても」
「お人形遊びよ。座りなさいエミリコ」
「キラキラしてますね!」
「お化粧箱よ。使いこなせれば顔を綺麗にできるわ」
「あこがれます!」
「これは何ですか?」
「顔色を綺麗に見せる粉よ。あなたにはまだ必要ないわ」
「あっあっこれって!いいこと考えた!」
「ん?」
「もしかしてケイト様もこれを使えばお顔が浮かびあがってくるんじゃないですか?」
「やめて!」
ガタッ
「エミリコ・・・怒鳴ってしまってごめんなさい」
「私には必要ないの。すぐに黒く染まってしまうから」
「ごめんなさい私余計なことを・・・!」
「ついでに着せ替えをして遊ぼうかしら」
「向こうの部屋で私の服を着てきてちょうだい」
「いかがでしょうか?」
「・・・・」
「実は『生き人形』にシャドーの服を着せるのは禁止事項なのよね」
「え~~~!!すぐ脱ぎます!!」
「理由がわかったわ」
「人形のほうが完全な存在に見えるもの」
「そんなことありません!」
「私は自分の汚れも気づかないし、素敵な振る舞いもできません!」
「綺麗な服を着ても転んでダメにしてしまいます!こんな風に私を仕立てたのはケイト様なんです!」
「私はケイト様の鏡です」
「ほらケイト様がわらっています」
にこにこにこにこ
「あなたの感情で私を操作しないで」
ぷいっ
「わああっ調子に乗ってしまいました。違うんですその・・・笑っているんじゃないかなーって・・・」
「あっでもすすが出てない。なんだーいじわるで怒ったふりしたんですね」
「・・・・」
もわああああ・・・
「あ・・・また余計なことを言っちゃった・・・」
不完全な存在が‘‘完全‘‘に近づくために・・・。
【シャドーハウス】第6話の感想
ついつい余計な事を言ってしまうエミリコ。