『きっと愛だから、いらない』【42話】吉良は円花を抱きしめ・・

水瀬藍先生の『きっと愛だから、いらない』はSho-Comi（ショウコミ）に連載中です。

『きっと愛だから、いらない』の前回（41話）のあらすじは・・・

ラズライブのデビューライブの当日、病院へ寄り一人遅れて会場入りしようとした円花は、入り口の前で自分がどうしてここにいるのか分からなくなってしまう。円花が会場に来なかったことでライブは中止となってしまい、そのことを病院で知った円花は気に病んだ。

しかし、メンバーは誰一人円花を責めず、元気で良かったと言ってくれる。すぐに手術するように医者に勧められた円花は、記憶を失う可能性があっても手術を受けるかの選択を迫られる。

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『きっと愛だから、いらない』第42話のネタバレ、最新話

わたしの生きるすべて

手術が成功しても、今までの記憶がなくなるかもしれない。

医者から言われたその言葉が円花の頭から離れない。

吉良にシャンプーをどちらにするか笑顔で問いかけられて、意識を戻す円花。

バラの方が円花に合いそうだが、シトラスも癒されそうだと吉良は悩んでいた。

吉良にシャンプーをされている間も、円花の脳裏には記憶がなくなるかもしれないという思いがちらつく。

美容師さんのようにお湯加減を聞いたり、かゆいところはないか問いかけたりする吉良に返事を返していたが、吉良の指先が動くたびに円花の心はドキドキしていた。

吉良の手の大きさを感じ、自分たちのはじまりは吉良の腕に飛び込んだところから始まったことを思い出す。

円花は吉良に抱きしめられて、初めてあたたかさを知ることができた。

何度も手をつないでくれたこと、抱きしめてくれたこと、それが今の円花にとって生きるすべてであった。

しかし、その記憶がなくなるかもしれないと思うと、恐怖を感じてしまう。

わすれないで

目を覆うと、円花は「手術をしなきゃダメ？怖い。忘れたくない」と喚きだした。

吉良はそんな円花を抱きしめると、「つらいよな。こんなことってないよ」と震えながら言った。

円花は、忘れる自分よりも忘れられる吉良のほうがつらいということはわかっていた。

しかし、吉良は円花に生きていてほしいと言う。

吉良がバイトへ向かおうとしたとき、カメラを構えた一人の男性が二人に近づいてきた。

週刊誌のものだと名乗ったその男は円花に合いに来たという。

男が構えていたカメラを鮫島さんが取り上げると、病院での撮影の許可はおりていないと男に告げる。

男は、ＳＮＳでバズっている円花のことを週刊誌で取り上げたいらしい。

ＳＮＳでは、「病気に負けるな」、「ラズライト応援」といったことが書かれ、多くの人からリツイートされていたのだ。

吉良もそれを見て、いいねが万単位でついていることに驚きの様子を見せた。

コメントはどれも円花を応援するものばかりで、たくさんの人たちが円花の歌を待っているのだ。

円花は、手術をして記憶を失えば今の自分ではいられないかもしれないが、みんなのおかげで強くなれた自分をたくさんの人に忘れないでほしいと思った。

絶対に忘れない

「今すぐデビューライブをやり直したい」

鮫島さんに向かって懇願する円花。

円花の思いをくみ取ってくれた鮫島さんは、小さなイベントではあったが、ライブの場を設けてくれた。

出番はラストで、歌える曲は２曲。

円花は、メンバーに「今日のことは絶対に忘れない、何度も何度も思い出して頭にこびりつける」と宣言する。

ライブが始まり、この瞬間を胸に刻み、感じ、やきつけようとする円花。

円花は「この感動を病気なんかに奪わせない、絶対に忘れてなるものか」と心に誓う。

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『きっと愛だから、いらない』第43話のネタバレ、最新話

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