前回(第9話)のあらすじは・・・
札幌の病院で佐々木にフィリピンの戦地の思い出を聞く鴻上。
鵜沢軍曹は、愛する妻のもとに帰ろうとしていた。
そして佐々木青年はフィリピンに上陸する。
不死身の特攻兵 第10話 あらすじ&ネタバレ
10月27日
キィィィィィィと音を立てて佐々木の操縦する飛行機が着陸する。
ガタガタと音を立てるハンドルを必死に抑える。
着いたのは、"飛行場"とは思い難いところだった。
1994年(昭和19年)10月27日未明
フィリピン ルソン島 リバ飛行場
無事に着いただろうか。他の隊員の姿を探す。
「"第四航空軍"か‥‥?」
声に振り返ると、憔悴した顔で松明を持つ、軍服を着た男がいた。
その男についていく。
他のみんなは無事に着いたんでしょうか?とたずねるが、返事はない。
ボロ小屋の前でタバコを吸う人がいる。
奥村さんだ。声をかける佐々木。
灯りもつけずに座っている。
それは少し違っている。そもそも灯りがないのだ。
自分たちの寝床になるらしい小屋の中をのぞく。
「なんだか子供の頃の秘密基地みたいですね」
その感想に、たくましいな佐々木は‥‥と返す奥村。
昨日の豪華な旅館が恋しいという。
なぁ佐々木‥‥
俺たちとうとう来たんだな‥‥
「フィリピン」に
佐々木は目の前に広がる自然を見て、"石狩の夏"を思い出す。
だが、どこか落ち着かない違和感がある。
奥村は多分ここが戦地だからだよと返す。
10月20日
10月20日(佐々木たちがフィリピンにつく一週間前)
フィリピンレイテ島への"連合軍上陸作戦"が開始されていた。
フィリピンを決戦場と定めた日本軍も
戦力を増強すべく輸送作戦を実施
しかし米軍の航空機 潜水艦により輸送船団は大損害を受け
武器・弾薬・食料は前線に着く前に海の藻屑と化した
日本軍は戦局を打開すべくレイテ上陸部隊への殴り込みを敢行
このレイテ沖海戦では不沈船と謳われた史上最大の戦艦「武蔵」が撃沈され
作戦は失敗に終わった
命日
すぐに出撃になるのだろうか
奥村が語りかける。
どちらにせよ、明日になったら機を徹底調査して
爆弾を落とす方法をみつけなければならない。
死ぬことが目的でなく、爆弾を当てて船を沈めればいい。
佐々木の返答に、じゃあ早く見つけないといけないなとつぶやく奥村。
できなければ出撃の日が俺たちの命日になるんだ。
頼み
「我々はいよいよ"戦地"に着いた
いつ「出撃命令」がでてもいいよう
常に心構えは怠らず待機せよ!」
「現在燃料に余裕がないため訓練は自粛中であること」と、
「ここでは何事も"参謀長殿"の許可を要するため注意すること」を告げられ、解散となる。
岩本大尉はこれから大隊本部に向かうらしい。
その前に見せたいものがあると、村崎を連れ出す。
我々より先に船で運んでおったそうだ、見てくれ
と洞窟の中を指さす岩本大尉。
「こいつが九九双軽に搭載する80号爆弾だ」
中に入ると、人の倍ほどある800kgの爆弾が横たわっていた。
しかし、この爆弾は日本軍の設備では飛行機に吊り下げられない。
どうするのかと尋ねる村崎。
「であるから外れぬようあの"針金"で機体に巻きつけて完全に固定せねばならん‥‥」
やっぱりそうか‥‥と想定はしていた最悪の返答だった。
そして、岩本大尉は爆弾搭載のための設計図だ、と一冊の本を手渡す。
嫌な役回りだ。自らの手でみんなを殺すようなものだった。
本の中を開くと、信じがたい内容が書かれていた。
驚愕する村崎。
「岩本大尉ッ‥‥こ‥これは!」
「‥‥あぁ お前に頼みたいことがあるんだ‥‥」
戦場
飛行機の整備をする佐々木。
しかし直りそうにない。蓄電池の容量がもたないので、明日また試すことにする。
あたりを見渡す。
夜のジャングルで見えなかったが、ここは僕の知っている石狩とは違う。
この島は石狩とは全部違う‥‥
「おい!!二人とも大変だ!」
生田曹長が走って報告にきた。
今すぐ航空寮の"作戦室"に集まれ とのことだった。
まさか「出撃命令」‥‥
だが、生田曹長の口から出たのは違った。
消えたッ‥‥
鵜沢のやつが消えたんだよ!!
不死身の特攻兵 第10話 あらすじ&ネタバレ
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